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聖書と名画:旧約聖書編

「図解 聖書と名画」を読んでみました。

キリスト教新約聖書ユダヤ教旧約聖書を聖書としているけど、同じ神を信じているというような、なんとなくの知識はあったのですが、今回この本を読んでみて知識をアップデートできました。

この本は絵画を時系列で並べてくれているので、歴史書の写真集みたいな感覚で見れます。

まず旧約聖書ですが、これはイエス・キリストが生まれる前のお話です。

神様が世界を創生してから、アダムとイブが創造されて、エデンから追い出されて、その子孫である人類が歴史の中で衰退したり繁栄したりする物語が語られています。

ここで、前に「バビロン大富豪の教え」感想文を書いた「バビロン」も王国として登場します。旧約聖書は、歴史を神が実在する前提で書かれた歴史書のようなものだったのかなと思いました。

これですね。

読んでみた感想は、神様は信仰しない人に対して容赦がないということです。

飴と鞭を使い分けているけど、鞭が本当に容赦ないです。

例えば、堕落した人間を見れば洪水を起こしてノアを残して人々を滅ぼします。

旧約聖書では明確に偶像崇拝を禁じていますが、ソロモン王の妻が異国の神の偶像崇拝をしているのを止めなかっただけで、息子の代に王国を裂いて取り上げるという罰を与えられます。

イスラエルの人々が辛くて不平不満を言った時には、蛇を差し向けて、かまれた人は死んでしまいます。

 

宗教の違いを尊重して、異国の神の信仰を許したソロモン王のほうがよっぽど寛大だし、他の宗教を信じて何が悪かったんだろうと思ってしまいます。

堕落していたからと言う理由で、善良なノアを除いた人を全滅させるのも、賛成できませんでした。

堕落した人、辛い人を導くのが神だとおもっていたので、旧約聖書の神はイメージと違いました。

 

それと同時に、「信じる者は救われる」の意味が理解できました。愚直に神を信じたものには、神から飴が与えられます。

異教徒弾圧の考え方も少し理解できました。異教徒が聖書とは異なる神を信仰しているのを許すだけで罰が下るので、異教徒を排除しなければいけないという思考になるのではないかと思いました。

 

当時は新興宗教だったと思いますので、厳しい罰則とただ愚直に信じるだけでいいといった明快さが、信者獲得に有効だったのかもしれませんね。