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体外式ペースメーカー②:AAI

体外式ペースメーカーシリーズその②です。

VVIモードに続いて、今回はAAIについてまとめてみました。

体外式ペースメーカーの概要については、その①をご参照ください。

 

mimume.hateblo.jp

 

AAIとは

3つのアルファベットは、ペースメーカーが

1.刺激する場所

2.心臓の動きを感知する場所

3.心臓の動きを感知した時、どういう反応をするか?

を表しています。

つまりAAIとは、

1.ペースメーカーが電気刺激を放出する時には、心房(Atrium)を刺激します。

2.心臓が動いているかどうかは、心房(Atrium)の動きを監視して把握しています。

3.もしも心臓が動いてなかったら、ペースメーカーが電気刺激を出して心房を動かします。でも、もしも心臓が自分で動いているなら、ペースメーカーが自分自身を抑制(nhibit)します。

というモードです。

VVIは心室だけを見張って、動いてなければ心室を刺激して動かしていました。

AAIは、心室ではなく心房を見張って心房を動かしています。

それなので、ペースメーカーの先端のリードはが1本心房に入っています。

 

適応

 

洞不全症候群(SSS)のみ

洞不全症候群は、心臓の電気信号系の洞房結節が正常に働いてくれない疾患です。

洞房結節というのは、心臓を動かす電気刺激を発する場所です。

洞房結節が正常に働かないと、この心臓を動かす電気が生じない・または刺激を送るリズムが正常ではなくなり、心臓が正常に働きません。

ペースメーカーのAAIモードが電気刺激を発生させて心房を動かすことで、この洞房結節の機能を代替えして、心臓が正常に働くように補います。

ただし、洞房結節以下の電気信号が正常な場合に限ります。

例えばヒス束や右脚・左脚に異常がある場合、せっかく洞房結節を補っても電気信号が上手く心室に伝わりません。そうなると、心房だけでなく他の場所も補うモードが適応となります。