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感想文:科学的な適職

中国の思想家、孔子は「好きなことを仕事にすれば、一生働かなくてすむ」と言っています。少し前のYoutubeのCMでも、「好きなことで、生きていく」のキャッチフレーズが印象的でしたよね。

私も孔子の格言を聞いて、素直に納得した一人です。楽しんでやることなら、成長も早いし、毎日楽しいだろうなって思いました。

でも実際に仕事を探してみると、そもそも自分の好きなことってなに?って自分が自分でわからなくなること、ありますよね。

 

そこで、科学的な適職を読んで考えたことを書いてみます。

この本を読んで、好きな仕事がいい、直感で選べばいいなど、擦り込みや思い込みによる視野が狭かったんだなと気付くことができました。

科学的な適職

科学的な適職

 

著者の鈴木さんは研究データを元に、好きを仕事にした人は、仕事への情熱度が下がった時にモチベーションも低下して、長期的にはスキル・幸福度も伸び悩むと言います。

それよりも、仕事は仕事と割り切り、続けてるうちに好きになるだろうと一歩引いていたほうが、上達度も勤務年数も長かったようです。

確かに、どんなに好きでもくじけることはあるし、好きな分モチベーションが低下する反動が大きそうです。最初から大した期待もないので、モチベーションも下がることなく淡々と仕事を続けられるんでしょうね。

その一方で、やっぱり「好き」や「興味がある」ことを職業に結び付けるのは、大切だと思っています。それが専門職であれば、一生そのことについて勉強する必要があります。

例えばプログラマーだったら、やっぱり好きで休みの日にもついついアプリを作ってしまう人のほうが、スキルの上達も早いと思います。全く興味がなければ、それは苦痛ですよね。

でも、最初は嫌いでもわかるようになってくれば楽しめることもたくさんあります。好きか嫌いかで分けるのではなくて、なんとなくやってみる、という気持ちが大切なのかもしれません。

好きじゃないからって食わず嫌いは、視野狭窄になって、自分で職業の幅を狭めていることになってしまいます。

絶対好きを仕事にしたい!って思っているのであれば、少し肩の力を抜いていいのかもしれません。

 

私は、職探しする際に性格診断や適職診断も参考にしていました。本著によると、それも信頼性が低いとのことです。

「私は親切である」みたいな、時と状況によって異なる質問も多いので、これは納得しました。有料の適職診断を受けたこともありますが、性格の傾向がわかったからと言って、適職がわかるかというと、具体的な適職は全くわからなかったですからね。

 

直感で選ぶのはどうでしょうか。本著によると、論理的に考えて選択したほうが満足度が高いとのことです。直感的に選んだ人たちは、自分の選択は正しいと正当化する一方で、周囲からの評価は低いようです。

数年前いい考えだと思って行ったことも、今になればなんであんなことしたんだろう?って疑問なこと、たくさんありますからね。

 

本の後半には、幸福度の高い仕事の条件なんかも載っているので、気になる方は是非購入してみてください。