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感想文:他人を攻撃せずにはいられない人

精神科医である片田先生の、「他人を攻撃せずにはいられない人」を読みました。

他人を攻撃せずにはいられない人 (PHP新書)
 

ここで言う「攻撃」とは暴力行為ではなく、言動で罪悪感を植え付けながら他人を支配したり、幸福を壊そうとすることです。

じわじわ追い詰めるのでわかりにくく、時には本人も攻撃されていることがわからないことがあります。

攻撃せずにはいられない人の特徴として、他人を支配したい、優位に立ちたいという欲望が根底にあるとしています。臆病で他人を恐れているからこそ、罪悪感を植え付けながら支配する方法しかできないとも言えます。自分が優位に立ちたいけど、実力がないため、他人を貶すことでしか優位に立てないのです。

つまり、こういう人たちは大きな劣等感の塊なんだと思います。

人間は人と比べる生き物なので、どうしても劣等感を抱くことがあります。例えば、受験に失敗したとか、昇給を追い越されたとか、部下が一流大学出身などのシチュエーションです。

自分の自尊心を取り戻したいがために、他人を攻撃して相手を無価値化します。

劣等感は誰にでもあるので、誰もが攻撃的な人になり得ると思います。例えば、ワイドショーで執拗に芸能人を叩くこともその一種だと思います。

劣等感を感じたとき、相手を攻撃するか、劣等感をバネに自分を良くしていくパワーにできるかでその後が大きく変わります。

これだけは負けない分野を持つことで、徐々に劣等感は薄れていくのではないのでしょうか。

 

ちなみに私は、過剰に褒めて失敗できない雰囲気にする「攻撃的な人」に出会ったことがあります。

大袈裟に褒めるので全然嬉しくなくて、なんとなく嫌な気分になりましたが、表向きは褒めてくれているので何も言えません。

こういう人は、私が失敗するのをみたいだけです。反論しても無駄なので、徐々に距離を置いていきました。

一緒にいて、相手の優越感を満たす道具にはなりたくないですからね。

 

片田先生の本では、攻撃的な人にターゲットにされた場合の対処法についても書いてあるので、悩まれている人は参考にしてみてくださいね。私のとった「避ける」もその一つでした。